令和4年度 第60回 卒業証書授与式
日差しが日々やわらかくなり、桜の蕾も色付き始める季節の中、令和5年3月14日(火)『第60回卒業証書授与式』が挙行されました。
この学年の卒業までの3年間は、新型コロナウィルスの影響から、行動に制限が掛かり、通常では当たり前の授業や学校行事などが出来ない又は縮小して実施する状況が続きました。また、マスクも常にしていなければならず、仲間や先生方の素顔も分からないまま過ごした本当に大変な学校生活だった思います。しかし、そういう状況下においても、少しでも豊かな学校生活を送れるようにと、それぞれが頑張ってきた強い生徒達だったと思います。本日、卒業生162名が巣立っていきました。それぞれの道での今後の活躍を願っています。卒業おめでとう!
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~式 辞~ |
やわらかい日差しが新しい春の訪れを感じる、この佳き日、保護者の皆様に御臨席いただき、令和4年度 埼玉県立浦和工業高等学校 第60回卒業証書授与式が挙行できますことは、卒業生はもとより、教職員にとりましても大きな喜びでもあります。
ただ今、卒業証書を授与いたしました。機械科66名、電気科33名、設備システム科30名、情報技術科33名、合計、162名の卒業を認定します。卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。皆さんは、入学以来、努力を積み重ね、本校の所定の教育課程を修了し、めでたく今日を迎えました。
保護者の皆さまにおかれましては、心よりお祝い申し上げますとともに、この日まで、さまざまなご努力と感動が想い出されることと拝察いたします。
さて、皆さんは、これから始まる社会生活に希望と不安を抱いていると思います。これからは自分で判断し、道を切り開くことが多くなります。また、令和四年四月から成人年齢が18歳となり、ここにいるすべての卒業生の皆さんは成人となりました。改めて御成人おめでとうございます。
皆さんが入学した頃は、新型コロナウィルスが広がり始めた頃でした。世界中のすべての人々が不安の中で過ごし、学校も休校となり、オンライン授業などを余儀なくされました。また、修学旅行や文化祭などの学校行事も中止や制限となりました。残念ながら誰もが思い描いた高校生活を送ることができませんでした。しかし、皆さんはこれらの試練を乗り越え卒業式の日を迎えました。苦しみを乗り越えた先に希望があります。これからも希望をもって前に進んでください。
トヨタ自動車社長の豊田章男氏はこんなことを話していました。「大きな木でも折れることがありますよね。どういう木が折れやすいかというと、ある時期に急激に年輪の幅が広がることで幹全体の力が弱まったような木です。未来永劫生き続けるには折れてはいけませんから、地味かもしれませんが着実に成長していかないと。」 私はこの言葉が好きです。特に「地味かもしれませんが着実に成長していかないと」この部分に共感します。
着実に大きく成長するには幹を支えるしっかりとした根が必要となります。皆さんは若い、だからしっかりとした根を成長させてください。そのためにはあらゆることに興味を持ち学んでください。あら ゆる学びは早いほどしっかりした根となり、やがてりっぱな幹となるでしょう。
エンジニアの使命は、技術で社会の課題を解決しより豊かな未来を作り上げることです。決して華やかな仕事であるとは言えないかもしれません。一つの成功のために何万回の失敗を繰り返すこともあります。でもやり続けようとするのは、エンジニアとしてのプライドであり、魂であるかと思います。日本の物づくりを支えた背景には先代の人々の弛まぬ努力があったからだと思います。このエンジニアとしての魂を引き継いでください。私はこの考えは、エンジニアだけでなくすべての職業に通じるものであると考えます。
皆さんもこれから先、様々な困難に直面するかもしれません。あきらめず乗り越え、やりがいや喜びに変えてください。辛いこと、嬉しいこと、苦しいこと、楽しいことがあってこそ人生。人生により深みを増すものと考えます。
結びに、卒業生の皆さんがこれからも元気で、その行く先に幸多きことを、心よりお祈りし、式辞といたします。
令和5年3月14日 埼玉県立浦和工業高等学校長 堀口 真史
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3学年主任 若林 博典 3年間お世話になりました。 |